熱中小学校のコンセプト

「もういちど七歳の目で世界を・・・」

  • 多様な世界で活躍する先生から普段は聞けない授業が受けられる
  • 新しい仲間との出会いを通じて、自分が表現できる新しい世界を見つける
  • 地方創生につながる活動を生みだし、地域への貢献を目指す

大人が主体となって楽しみながら学びを深めることで、個々が新たな価値を生み出し、地域の課題解決へとつなげられるのが大きな特徴です。

他力創発の発想とは?

「熱中小学校」誕生の背景には、**「他力創発」**というキーワードがあります。
2011年5月、震災から2か月後に始まった「コロボックル」の取り組みが原点です。「コロボックル」は、元々は東京都港区6丁目の“転坂 (ころびざか)”という地名と、アイヌ伝説の妖精「コロボックル」にちなんで名付けられました。小さくてすばしっこく、情け深く、友好的な妖精のように、“小さな存在の集まりが大きな力を発揮する”ことを願っています。

創発とは

局所的な複数の相互作用が、さらに組織化されることで、全体として個々の力を超える大きなシステムを構成することを「創発」といいます。個々の動きは小さくとも、それらが相互に影響しあい、大きな変化やイノベーションを生み出す。その考え方こそが「熱中小学校」の推進力になっています。

3. 実例:山形県 高畠熱中小学校(2015年10月開校)

「熱中小学校」のモデルケースとして良く知られているのが、山形県の高畠熱中小学校です。2015年10月の開校以来、以下のような成果を上げています。

  1. 交流人口の増加
    • 「熱中小学校」をきっかけに、年間2,000名もの人が高畠町を訪問
    • サテライトオフィスへの企業進出が6社に拡大
  2. 廃校再生・活用
    • 廃校を利用し、東北最大の鉄道ジオラマを製作する企業が起業
  3. 産品開発・販売
    • 耕作放棄地でワイン用ぶどうを栽培
    • 「熱中通販」というオンライン販売で特産品を広く全国に届ける
  4. 地域の活性化
    • 休止していた地域の祭りを、熱中小学校の部活動が中心となって復活
    • 先生が町役場のプロジェクトに参画し、図書館などの設計を支援

こうした実例からもわかるように、学びの場としてだけでなく、地域課題の解決や新たな産業の創出など、様々な形で地域に変化をもたらしています。

熱中小学校の流儀

熱中小学校の活動に参加するうえで、大切にされている“流儀”が5つあります。

  1. 一番目に大事なことは、楽しいこと
    楽しむ気持ちこそが継続とイノベーションの源
  2. 二番目に大事なことは、多様性のある人がいること
    異なる背景やスキルが交わることで化学反応が起こる
  3. 三番目に大事なことは、刺激と感動があること
    学び続けられるモチベーションを生むのは心の動き
  4. 四番目に大事なことは、輪の広がりがあること
    仲間との繋がり、地域との連携が新たな展開を生む
  5. 五番目に大事なことは、そこにあなたがいること
    結局は“人が全て”。参加する一人ひとりが主役
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