第50章 奥田誠上富田町長は ‘幻の果実やまももエナジー’ の伝道師
「紀州くちくまの熱中小学校」がある和歌山県上富田町は羽田空港から南紀白浜空港まで、1時間、空港から車で15分で行ける。富田町の少し山に入ったところにある小さな小学校の木造廃校が校舎になっている。
上富田町は過去65年、人口が増え続けているという人口1.5万人の稀有な地方都市であり、熊野古道の「中辺路」入口という立地だ。和歌県唯一のマラソンである ‘熊野マラソン’ や、サイクリングによる熊野一周である‘クマイチ’ルートの開発など、スポーツビジネスや新しい観光の開発をやり続けてきた。
熊野古道はスペインのサンティアゴ・デ・コンポスーラの巡礼の道と姉妹関係にあり、ヨーロッパの観光客も多く、和歌山県、奈良県の広大な山々の歩き方は3つの大きなルートに分かれるが、田辺市、上富田町から入る「中辺路」からが一番ポピュラーなコースになっている。 上富田町に熱中小学校を開校する際に「紀州かみとんだ熱中小学校」とせずに、熊野古道の入口という意味を持つ ‘くちくまの’ を使って「紀州くちくまの熱中小学校」という名称にし、広域自治体の支援を受けて存続して今年6年目を迎えた。
「食の熱中小学校」の上富田コースは、熊野本宮大社を目指す熊野ウォークと、料理研究家の山田玲子先生と上富田町のスーパーフード「幻の果実・やまもも」を使った熊野古道応援エナジーフードを開発するというユニークな食の旅に仕上がっている。
熊野古道ウォークは、世界遺産の稲葉根王子にて水垢離を行い、歴史ある「熊野古道」を地元ガイドさんが付くので、まだ熊野古道を訪ねたことがない人にはもってこいだ。 料理は、熊野を愛する料理研究家の山田玲子先生同行で、上富田町の幻の果実「やまもも × 熊野古道」をテーマに、‘やまもも’ の新しい食のメニューをつくるという。熊野古道を歩く杖 ‘用心棒’ づくり体験や、地元の農家レストランでの地域住民との交流、オーシャンビューホテルから、昔ながらの「民宿ちかつゆ」での宿泊まで、こんな手作りの熊野古道巡りは聞いたことがない。
奥田誠町長は町議員時代から上富田町の木である、‘やまもも’にはこだわりがあって、新しい町の名物に育てたいとの強い思いがある。実は ‘やまもも’ はスーパーフード! 栄養満点のエナジーフードだそうで、きっと熊野古道ウォーカーを勇気づけることだろう。
地元の熱中小学校生徒さん達による手作りの「食の熊野古道の旅」は、とっても人情が詰まっていて、かつユニークな食の旅になりそうだ。地元に昔から愛されている、‘やまもも’の商品価値開発のキックオフになる事を期待しよう。
奥田誠さんのビデオインタビューはこちら: